年長児クラスでは、社会で起きているニュースについて触れる機会を大切にしています。今年は、熊本豪雨が起きた時に子どもたちと話しました。悲しい話ではありますが、子どもたちに実際に起きた出来事を知り、災害に関して考えてほしかったのでしっかりと話し合いました。
すでに掲示していた私保連の義援金の手紙の写真を見ていた子やニュースで見たという子もいました。改めて保育園が浸水して泥まみれになっている被災の写真を見せると大変驚く姿がありました。子どもたちは園に行って「掃除してあげたいね」と話していましたが日本地図を見て北海道と熊本の遠さに気づき手紙を書くことにしました。また6月の月刊絵本「スーパーてるてる」はてるてる坊主が雨から救ってくれるお話で、子どもたちが大好きな絵本です。そこで「スーパーてるてるが大雨から熊本を救ってくれる」と絵本と、スーパーてるてるも作って送ることにしました。
「行ってあげられないけど、掃除頑張ってね」「応援しているよ」「スーパーてるてるが守るよ」といった内容の手紙を一生懸命あいうえお表を見ながら書いていました。そして数か月後、みんなの思いが通じたようで、熊本の各園から手紙のお返事やお電話、梨を頂きました。「仮の園舎ですが、みんな元気に過ごしています。」「台風も来ましたが、スーパーてるてるのおかげで雨は少なかったです。」といった手紙と、てるてる坊主を持った熊本の子どもたちの写真も送られてきました。
さっぽろ夢の子どもたちは、「よかった!」と安心した表情を見せていました。さらに、このやりとりをきっかけにある熊本の保育園では、発表会の劇をスーパーてるてるで行う事にしたとハガキが届きました。どれも子どもたちにとって大変嬉しいやりとりになりました。また、頂いた梨はクラスみんなでおいしく頂きました。そして先日、給食で熊本の郷土料理、太平燕(タイピーエン)を食べ熊本への思いを馳せました。
遠く離れた場所で実際に会ったことはないですが、札幌と熊本で繋がったような温かい気持ちになり、子どもたちにとっても貴重な体験となりました。